白内障手術について皆様からよくいただくご質問に

『単焦点眼内レンズは、その焦点をどの距離に合わせたら良いですか?』

があります。

 

『これは、皆様のご希望や、今までの生活を踏まえて個別でお話しています。基本的には、今までと同じ距離(近視の方は近く、目の良い方は遠く)が慣れており良いと考えますが、ご希望で変えることができます。とお答えしています。

 

40代後半になってくると、老眼になってきてすべての距離を見ることが難しくなります。目のいい方は近くを見るときに老眼をかけたり、近視の方は近くを見る時は眼鏡を外したり、遠近両用の眼鏡に変えたりされます。

 

単焦点眼内レンズはこの『老眼』に似ています。遠くが裸眼で見えれば(目のいい方と同じように)近くは見えにくくて老眼鏡をかける必要があります。近くが裸眼で見えれば(近視の方と同じように)スマホや新聞は裸眼で見えますが、運転やテレビは眼鏡などが必要になります。

 

白内障手術で単焦点眼内レンズを選ばれる方は、その焦点距離を選べますので、どの距離にするかはこれまでの生活(目が良かったのか、近視なのかなど)やご希望をお聞きして、お話の上で決定しています。

 

原則として

 

①まずはご希望を伺って、眼鏡を使いたくない距離を焦点とする

②特にご希望がなければ、今までと同じ距離とする

 

例えば、もともと近視で常に眼鏡をかけていた方が、『普段、眼鏡を外して裸眼で過ごせるようになりたい』というご希望があった場合には、焦点を中間から遠方にします。そうするとテレビを観たり、運転をするのはほぼ裸眼で可能となり、普段は裸眼で過ごせます。ただ、今度は近くが裸眼では見えにくくなるため、目がいい方と同じように近くで(スマホや新聞などを見る時に)老眼鏡が必要となります。

 

また、もともと目が良くて普段裸眼で、近くを見る時に老眼鏡をかける方の場合、お仕事がパソコン関係でほぼ一日パソコンを見ている時に裸眼で過ごしたいならば、パソコンの距離(約50cm程度)の焦点距離に合わせます。そうすると、パソコンや新聞は裸眼で見えますが、運転やテレビを見る時に眼鏡が必要になる可能性が高くなります。

 

ただ、現状の生活の眼鏡の使い方でお困りがないようでしたら、今までの慣れた生活を継続するために、今の焦点距離に近い眼内レンズを選択するのが良いのではないかと思います。

 

このように、単焦点眼内レンズは最もコントラスト感度が高く、構造もシンプルで不具合の可能性が低いレンズでお勧めですが、その焦点距離を決めるのに少しお話が必要となります。

 

単焦点眼内レンズでも、多焦点眼内レンズでも、皆様の生活スタイルに合わせてお話させていただいた上で、最適な眼内レンズを提案させていただきたいと思っています。どうぞご相談ください。

 

また、眼内レンズの選び方や多焦点レンズの特性など、下記もどうぞご参照ください。

 

『眼内レンズはどのように選んだらよいですか?』

https://miyazakiganka.net/blog/blog-doctor/815/

 

 

白内障および白内障手術については、当院ホームページの各項目や、『院長ブログ』に『よくあるご質問』としてまとめさせていただいております。また『福岡白内障専門サイト』に動画を交えてご案内もさせていただいております。個別のご相談がございましたら、ホームページの『お問い合わせ』からメールを頂けましたら、数日以内に回答させていただきます。ご来院・受診していただけますと、目の状態も含め、直接お話させていただきたいと思います。

 

 

※『白内障手術についてよくあるご質問』: 

https://miyazakiganka.net/news/679/

※『福岡白内障専門サイト』: 

https://miyazakiganka.net/news/501/

※『みやざき眼科 お問い合わせフォーム』

https://miyazakiganka.net/contact/