白内障手術について皆様からよくいただくご質問に

『保険が効く2焦点レンズはどうですか?』

があります。

 

『本当に運転の遠方から、近くのスマホまでしっかり見たい場合には3焦点レンズをお勧めしますが、費用がかかってしまいます。2焦点レンズでも、ある程度眼鏡から開放される方がおられ、保険が効く2焦点レンズがありますので、かなり費用を抑えることもできます。とお答えしています。

 

新型コロナ対策でマスクの着用が必須となり、白内障手術後に「できるだけ眼鏡を掛けたくない」方も多くいらっしゃいます。どのような場合にも全く眼鏡を使わずに生活するには、3焦点レンズ等を選択するのが良いと考えますが、比較的費用が高くなります。『費用は抑えて、できるだけ眼鏡を使わずに生活したい』とお思いの方に、以前より完全保険適応の唯一の多焦点レンズ「レンティス コンフォート®」を使用していただき、かなりご満足いただけております。

 

今回乱視矯正も可能な、完全保険適応の多焦点レンズ『レンティス コンフォート®トーリック』が登場したことにより、より多くの皆様に『費用は抑えて、できるだけ眼鏡を使わずに生活したい』というご要望にお答えできることになりました。費用は単焦点レンズと同様に、片目の手術で3割負担で45,000円程度、1割負担で15,000円程度です。

 

この保険適応の2焦点レンズである「レンティス コンフォート®」は、2 つの単焦点機構を独自の扇形デザインとして組み合わせる設計となっており、また加入度数*を+1.5 ジオプターにすることで、「良好な遠方・中間視力」「不快な自覚症状の抑制」「焦点深度の拡張」が期待できます。加えて、見え方に影響を与える乱視を軽減することにより、術後における視機能の質の向上が期待できる製品です。

 

また、どちらかと言うと近くの見え方を重視される方の場合、この2焦点レンズを近くが見えるように調整することにより、近方の見え方を担保したまま、ある程度中間距離まで見えることになります。

 

「眼鏡からできるだけ開放される」ための2焦点レンズですが、多焦点レンズなりのデメリットの可能性があり、『ゴースト現象』と言われる薄い像が重なって見える症状が起こる可能性があります。

 

まとめますと

 

【利点】

①遠くから中間距離まで裸眼で見ることができ、単焦点レンズと比較して眼鏡の必要性が減る

②多焦点眼内レンズの中では、グレア・ハロー(光の見え方の不具合)が少ない

③多焦点眼内レンズの中では唯一の「保険適応」であり、費用がかなり抑えることができる

 

【欠点】

①近くは見えにくいため、老眼鏡が必要となる可能性がある(遠方に合わせなければ近見も可能)

②屈折型多焦点レンズ特有の「ゴースト」と言われる像のにじみを生じる可能性がある

 

一切眼鏡などを使わず裸眼であらゆる距離を見ようとする『多焦点レンズ(3焦点など)』と、ハッキリ鮮明に見ようとする『単焦点レンズ』の中間のレンズと言えると思います。

 

皆様の生活スタイルに合わせてお話させていただいた上で、最適な眼内レンズを提案させていただきたいと思っています。どうぞご相談ください。

 

白内障および白内障手術については、当院ホームページの各項目や、『院長ブログ』に『よくあるご質問』としてまとめさせていただいております。また『福岡白内障専門サイト』に動画を交えてご案内もさせていただいております。個別のご相談がございましたら、ホームページの『お問い合わせ』からメールを頂けましたら、数日以内に回答させていただきます。ご来院・受診していただけますと、目の状態も含め、直接お話させていただきたいと思います。

 

 

※『白内障手術についてよくあるご質問』: 

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