白内障手術について皆様からよくいただくご質問に
『併発症とは何ですか?』
があります。
『併発症とは、手術が原因で起こる状態や病気のことです。手術が成功しても起こり得ることです。』とお答えしています。
白内障手術は、近年の技術革新によりほぼ安全な手術になってきました。しかしながら、100%安全とは言えず、身体(目)に外科的侵襲を伴う以上、手術が成功しても、何か起こり得るのです。ほぼ安全な車の運転でも、何かにぶつかったり、スリップしたり、エンストしてしまう可能性がわずかにはあるのと同様です。
手術や医療は本質的に不確実・不確定なもので、必ず危険性(リスク)があります。過失がなくとも予期せぬ重大な併発症や事故が起こり得ます。医療行為と無関係の病気や加齢に伴う症状が医療行為の前後に発症することもあります。併発症や偶発症が起これば、勿論治療には最善を尽くしますが、予後に影響を及ぼすような後遺障害が残存したり、時に死亡に至ることもあり得ます。予想される重要・重大な併発症については説明いたしますが、極めて稀なものや予想外のものもあり、全ての可能性を言い尽くすことはできません。
こうした医療の不確実性は、人間の生命の複雑性や有限性、各個人の多様性、医学の限界に由来するものであり、低減させることはできても、消滅させることはできません。また、アレルギーによるショックや薬剤による副作用等、これまで大丈夫だったにもかかわらず、いきなり有害事象が生じるということもあります。
過失による身体障害があれば病院側に賠償責任が生じます。しかし、過失を伴わない・不可抗力の併発症・偶発症の発生に対しては、病院に賠償責任は生じません。また、合併症・偶発症が生じた場合、最善の治療を行いますが、その際の医療費は通常の保険診療で行うことになります(患者さんに自己負担が生じます)。
(※内容は北播磨総合医療センター「医療安全管理室」の文面を参考にさせていただきました。)
白内障手術における起こり得る併発症については、下記をご参照ください。
『併発症(危険性)には何がありますか?』
白内障および白内障手術については、当院ホームページの各項目や、『院長ブログ』に『よくあるご質問』としてまとめさせていただいております。また『福岡白内障専門サイト』に動画を交えてご案内もさせていただいております。個別のご相談がございましたら、ホームページの『お問い合わせ』からメールを頂けましたら、数日以内に回答させていただきます。ご来院・受診していただけますと、目の状態も含め、直接お話させていただきたいと思います。
※『白内障手術についてよくあるご質問』:
https://miyazakiganka.net/news/679/
※『福岡白内障専門サイト』:
https://miyazakiganka.net/news/501/
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