お子さんの近視、気になりますよね…。現在近視の進行を抑制する点眼薬があります。

近視は近年爆発的に増加しています。その原因としてパソコン・ゲーム機・携帯電話でのメールなど、近くを注視する機会が増えて「環境要因」による近視化を招きやすくなったためと考えられています。

 

近視が進行することで問題となる点は主に2つです。

①近視の進行により、眼鏡やコンタクトレンズが必要となる『煩雑さ』と『費用』

②近視が強くなると、将来『強度近視』による視覚障害や失明の可能性

特に②は問題となっており、現在失明原因の4位となっております。今後の近視の著しい増加により、さらに失明原因の上位になる可能性は十分にある、非常に危惧される状況です。

 

しかし、近視が進む『原因』については未だはっきりと解明されておりませんので、その対応策や予防、治療については現在も研究が進められている状況です。

 

非選択性坑ムスカリン作用をもつアトロピンは、その毛様体弛緩作用による調節の遮断、眼軸長延長の抑制などの作用により、近視の進行を抑制することが以前から知られていましたが、それまで一般的に用いられていた1%アトロピン点眼薬では、散瞳作用と調節麻痺作用が強く現れるため、広く使用されることはありませんでした。

しかしながら低濃度の0.01%アトロピン点眼剤では散瞳、調節力低下の副作用をほとんどきたさずに近視進行抑制効果があることがわかり、Singapore National Eye Centre(SNEC:シンガポール国立眼科センター)の研究に基づいてマイオピン点眼薬が開発されました。

 

マイオピンは近視の症状を有しているお子様(6歳から治療可能)への処方が推薦されており、処方の際は最低2年間使用を継続することをおすすめします。

 

【マイオピンの対象となる方】

①軽度または中等度(-1~-6D)の近視の方

②6歳~12歳の学童の方

③3ヶ月毎の定期的な受診が可能な方

 

【費用】

マイオピン点眼治療は自由診療になります。(保険は適応されません)

点眼薬 1本 3,000円(税込)

診察費 1回 1,000円(税込)

初診時はまずは目の検診で保険診療を行い、日を改めて自由診療にてマイオピンを処方させていただきます。

(保険診療と自由診療を同日に行う『混合診療』は原則認められておりません。)

 

お子さんの近視について気になられる方は是非ご相談くださいね。

院長 宮﨑勝徳