白内障手術について皆様からよくいただくご質問に

『白内障手術で、先生ならどの眼内レンズを選びますか?』

があります。

 

『それぞれの生活スタイルにもよりますので、難しい質問ですが…。私は見え方の質が高い方が良く、眼鏡を掛けてもよいので、「単焦点レンズ」にします。 ただ眼鏡を掛ける頻度を少なくしようと思えば、多焦点レンズでも鮮明度の高い「Vivity(ビビティ)」や「レンティスコンフォート」も検討します。

 

ただし、全く眼鏡などを使わず、裸眼のみでの生活を目指されるのであれば、5焦点レンズ(インテンシティ)や、3焦点レンズ(パンオプティクスやテクニスシナジーなど)の方がその確率は高くなると思います。

 

または、質の高い多焦点レンズである「Vivity」や「レンティスコンフォート」を少し左右差をつけることで、眼鏡無しで遠くから近くまで見る方法(マイクロモノビジョン)もあります。』とお答えしています。

 

単焦点レンズは、1か所にはピントがよく合い鮮明に良く見えますが、そこから離れると少しずつぼやけてきて、眼鏡が必要となることが多いです。遠くが見えると、近くがぼやけて老眼鏡が必要になる…イメージです。

 

多焦点レンズは、複数の焦点があることで、遠くから近くまである程度見え、眼鏡を使わない生活を目指したレンズです。眼鏡を掛けなくてよい生活はとても素晴らしいですが、多焦点レンズには単焦点レンズに比べて逆に少し劣る点があります。

 

①1か所の鮮明度は単焦点にやや劣る(多焦点レンズは光を分けて見るため)

②多焦点レンズが合わない場合がある

③光の見え方が輪がかかって見えたり、滲んだりする(グレア・ハロー現象など)

 

ただし、上記を踏まえて、多焦点レンズは非常に多くの方が満足されておりますので、上記の点を感じる方は少しだと思われます。

 

今の私の年齢ですと、皆様の手術を最高の鮮明度で執刀したいので、「単焦点レンズ」を選びます。または鮮明度の高い多焦点レンズ「Vivity(ビビティ)」や「2焦点レンズ(レンティスコンフォート)」も検討します。「ビビティ」「レンティスコンフォート」でも比較的多くの場合裸眼で過ごすことができます。

 

ただ、全く眼鏡などを使わないことを目指すのであれば、自由診療の5焦点眼内レンズIntensity(インテンシティ)」や、選定療養の「Clareon PanOptix(クラレオン・パンオプティクス)」TECNIS Synergy(テクニス・シナジー)」の方がすべて裸眼で過ごせる確率は少し高いと思います。

 

ただ、「Vivity(ビビティ)」遠方から中間、実用的には近方まで見えると言われており、見え方の質を担保した上である程度近くも見えるようです。「レンティスコンフォート」も同様の立ち位置になるかと思います。

 

そのような質の高い「Vivity」や「レンティスコンフォート」をやや左右差を付けて、すべて裸眼で生活することを目指す方法(マイクロモノビジョン)もありますので、どうぞご相談ください。

 

多焦点レンズは多くの種類がありますが、保険で認められている2焦点レンズは3割負担で4万5千円程度、日本で認可された多焦点レンズは選定療養で総額30-36万円程度、日本で認められていないレンズは自由診療50-60万円程度となります。

 

 

白内障および白内障手術については、当院ホームページの各項目や、『院長ブログ』に『よくあるご質問』としてまとめさせていただいております。また『福岡白内障専門サイト』に動画を交えてご案内もさせていただいております。個別のご相談がございましたら、ホームページの『お問い合わせ』からメールを頂けましたら、数日以内に回答させていただきます。ご来院・受診していただけますと、目の状態も含め、直接お話させていただきたいと思います。

 

 

※『白内障手術についてよくあるご質問』: 

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