白内障手術については、手術後の見え方を含めて、皆さん迷われますよね…。昔は選択肢が無かったため迷うことはほとんどありませんでした。現在患者さんにとって選択肢が増えたことはとても良いことですが、その分悩まれるのも仕方がないことだと思います。

現在大きく分けて、『単焦点レンズ』『多焦点レンズ』の2種類があります。『単焦点レンズ』は昔からあるレンズで、1か所にピントがよく合いますが、そこから距離が離れるほどぼやけて見えにくくなります。(遠くの文字盤や信号は見えても、手元の新聞やスマホ・携帯をよく見るには眼鏡が必要になります。)一方、『多焦点レンズ』は遠くから近くまである程度眼鏡なしで見えます。ただ、1か所だけを比べると、単焦点レンズで合わせた方が鮮明に見えますし、夜間の光は少しにじんだり、輪っかがかかって見えることがあります(グレア・ハロー現象)。

どちらもメリット・デメリットがありますので、皆さんの環境や生活スタイル、お仕事、趣味などを考え合わせて、最適なレンズをご提案させていただきたいと思います。

 

 

単焦点レンズが向いている方は

*1か所を鮮明に見たい方(専門職、色彩や細かい作業が必要な方など)

*夜間運転をされる方(運転手の方など)

*眼鏡をかけるのが苦にならない方(眼鏡をかけたい方)

*費用を抑えたい方

 

多焦点レンズが向いている方は

*裸眼で生活されたい方

*スポーツやダイビングなどを裸眼で楽しまれたい方

*夜間運転をされない方

*1か所を鮮明に見る必要がない方(ある程度見えれば良い方)

 

 

これらはあくまで一般論ですので、実際は患者さんひとりひとりとじっくりお話した上で、その方に最適な手術方法と眼内レンズ、その度数決定をご提案させていただきたいと思います。お気軽にご相談ください。

院長 宮﨑勝徳